「なんかネットが遅いなあ…あ、雨降っているからなかあ…」
と感じたことはありませんか?
確かに、天気の悪い日(雨や風の影響がある日)はWi-Fiの調子が悪いような気がしますね。
しかし、実際のところどうなのでしょうか。
この記事では
を取り上げます。
日ごろの疑問の答えが見つかりますよ。
Wi-Fiは雨や風など天候の影響をうけるのか?
結論から先に言うと、
Wi-Fiは天候の影響を受け、速度低下が発生する可能性があります!
ちなみに【天候:晴れ】は、ほぼWi-Fiへの影響がありません。契約時の最大速度や各通信機器の仕様の上限速度を出せる(はずの)もっとも良い天候です。
天候の中でも、最もWi-Fiに影響を与えるのは、【天候:雨】です。
ここからですね、問題は。ちょっと専門的な話をしますよ。
しばけんは静かにしてて。
Wi-Fiは、携帯電話や衛星通信と同じ「電波」を利用して、コンピューターやスマートフォン(以後、スマホ)のデータを無線で遠隔地に届ける伝送技術の1つです。
晴れているときは、スマホとアンテナ(基地局)間の空中に電波を遮る遮蔽物(障害物)がない状態ですが、雨が降ることで電波が進もうとする空中経路上に「雨粒のカーテン」が幾重にも間断なく発生しているような状況が常に発生していると考えてみてください。
これは電波にとって自身を遮る障害物がある状態といえます。
ですので…
【天候:雨】状態でのWi-Fiは晴れているときよりも速度が落ちることになります。
そして実は、
【天候:風】や【天候:雷】は、Wi-Fiにはほとんど影響を与えません。(空気中のノイズに関しては、今回は対象外とさせていただきます)
↑これは意外かもしれませんね。
もちろん、強風や落雷により通信事業者のアンテナや基地局、電信柱などが物理的な被害を受けて、インターネットが繋がらなくなる状況はあり得ますが、それはまた別の問題としましょう。
Wi-Fiへの天候の影響をちょっとまとめますと
晴れ = 影響なし
雨 = 影響あり
風 = 影響なし
雷 = 影響なし
です。
雨が大敵なんですね〜。
ただ、日本最強のネットワークを確立し続けているNTT docomoは、無線インターネットの中でも1番安定していると言えるでしょう。
光回線以外のインターネットを利用するのであれば「home5G」がおすすめです。
天候以外がWi-Fiに影響を与えることはあるのか?
これも先に結論を言ってしまうと、
ただ「ある」のではなく、「とてもたくさんある」です。
Wi-Fiは、インターネット接続可能な電波を発信する機器(家庭ならWi-Fiルータ、公共施設ではアクセスポイント(以後、AP))が設置された環境で、それら機器からの電波が届く範囲でスマホなどをインターネットに接続させるための無線電波の通信です。
例えば、駅では1台のAPが構内を全てカバーできると考える方はほとんどいないと思います。ではなぜそう思うのでしょうか。
それはあなたが「電波特性」を日常生活で体験しているからです。
1台のAPが駅を全部カバーできない、と感じたのは、電波特性の【減衰】のイメージをしていたはずです。
電波は光や音と似た性質をもちます。
目に見えない波形であり、進むほどに徐々に弱まります。これが減衰です。
ここから、より具体的に電波特性を解説していきます。
頑張って、しばけん。
まず、天候が雨の時にWi-Fiが遅くなるのは、電波の【吸収】特性が影響しています。
電波は水に触れるだけで吸収され弱まります。
接続距離や使用機器が同じ条件で、「雨が降っているか/そうでないか」だけが違う環境でWi-Fiの速度を比較できた場合、この吸収特性によって雨降り環境で速度が落ちます。
また、雨が降っていなくても電波には【減衰】特性があります。
これが駅構内を1台のAPではカバーしきれない具体的な理由です。
既に説明したように、電波は到達距離が長くなればなるほど波形が弱まります。
通信用語では、1台のWi-FiルータやAPから発信される電波の届く範囲を「無線セル」といいます。
公共施設でAPを設置する場合などは、1台のAPの無線セルを事前に計算し、複数台のAPの位置を調整して、無線が届かない範囲がないように計画・設置することが一般的です。
イメージすると上の図のような感じでしょうか。
円の範囲が「無線セル」です。届かないところがないように設置します。
こういった電波特性による無線への影響は、速度低下という形で現れますが、別の解釈をしてみると無線自体が「制御の難しい不安定なもの」であるといえます。
これらの影響からの予防手段はあるのか?
ここまで、雨などを例として、吸収や減衰などの「電波特性」を紹介しました。その他にも反射、透過、回折(かいせつ)や干渉といった特性も存在します。
ちょっと難しいので割愛しますけど、電波はいろいろな影響を受けるんです。
ですが、抵抗手段として3つ挙げておきますね。
①リフレクターを自作してみる(電波感度を最大限上げる)
②光回線に変える(これは完璧な手段)
③電波の強いホームルーターにする
①リフレクターを自作して電波感度を最大限上げる
リフレクターとは何か?動画で見ることができます。(再生すると音声が出ます)
リフレクターというかっこいい名前と裏腹に原始的な装置感ですが、
要は電波をできるだけ受け止めやすくしている
ってことです。
実際、天気が悪い時には大きな効果は見込めません…せめてもの抵抗です。
②自宅のネットを光回線に変える(これができれば完璧な対策)
もし、インターネットを自宅で利用するのがメインであれば、
自宅のネットを光回線にする
とかなり風や雨の影響を防ぐことができます。
これができたら完璧な対策になります!
基本的に光回線はケーブルで直接自宅まで運ばれるので、雨風の影響は心配ないでしょう。
当サイトおすすめの光回線はこちらです↓よければ参考にしてみてください。
③ホームルーターだと電波が強化される
自宅には光回線を引けない、という場合もあります。
その場合には、
電波の強いホームルーター
が活躍するかもしれません。
ホームルーターがどれほどのものなのかを取り上げた記事もありますので、よければ参考にしてください。(実は私も契約しました^^)
まとめ:Wi-Fiは雨や風など天候の影響をうけるのか?シチュエーションごとに検証してみた
ここまでをちょっとまとめてみますと…
- 電波は様々な影響を受け減衰していく
- 障害物をすべて取り除くのは難しいのでアクセスポイントを複数設置で対処
- どんどん高速化していて利便性は向上しているが特徴は上記特徴は変らない
「WiFiは雨の影響を受けて速度が低下するが風の影響はない」という結論です。
2019年内に5G(第5世代)の新たな通信規格が確定されることになっています。
今後は規格に適合した製品が5G対応として、徐々に市場に出回っていくでしょう。
現行の4Gも、より新しく高速な5Gもどちらも無線通信です。
つまり「電波特性」の影響である通信の速度低下や不安定性はどちらでも発生します。
無線はケーブル不要で通信ができる素晴らしい技術です。
そして近年その速度がどんどん高速化され、私たちの生活になくてはならないものとして定着しています。
一方で無線通信では、セキュリティが必須です。
またすでに触れたように、電波特性などの影響を常に受ける不安定な通信でもあります。
無線の便利さを当たり前として受け入れるだけでなく、今回紹介したような特徴も忘れずに利用者として、または提供者として活用していきましょう。
今回は少し難しい内容もあったと思いますが、最後までご覧いただきありがとうございます。