次世代通信規格とされ、高い注目を集めている5G。
既に日本でも一部サービスがスタートしています。
しかし、5Gの技術は、私たちの暮らしを大きく変えるメリットがあると期待が寄せられている反面、5Gの電磁波は人体の健康に悪影響を及ぼすという意見も囁かれています。
果たして、本当に5Gの電磁波が危険という説は事実なのでしょうか。
結論を先にお伝えしますと…
現在調査中(今のところは大きな問題はない)
のようです。
人体への悪影響に繋がると囁かれ始めた理由は?
何故、5Gの電磁波が人体に悪影響を及ぼすと囁かれ始めたのでしょうか。
その背景として、5Gに使われる「ミリ波」と呼ばれる28GHz帯の高い周波数帯の使用にあります。
このような高周波帯の電波に脅かされることによって、
・発がん性のリスク
・電磁波過敏症の促進
等で人体に影響があると一部で指摘されたのが始まりです。
5G社会となり、従来の4Gより高い周波数帯のミリ波が飛び交うことと基地局が増加することで私たちはこれまで以上に日々、多くの電波にさらされることになります。
この電波の危険性が本当であれば、確かに問題ですよね。
5G陰謀説?悪影響という説はデマだった?
前項のようなことから、人体に悪影響だという意見が飛び交う一方で、それはネット上でのデマや憶測であるという意見もあります。
噂の中では、5G陰謀説というものもありました。
これは、5Gの電波が2020年から世界的に流行している新型コロナウイルスを拡散させているというもので実際に世界ではこの説を信じる人もいるようです。
オランダやイギリスでは、5Gの基地局が襲撃される事件が発生し、南米では通信施設が破壊されたり、作業員が拘束されたりという事件も発生しました。
しかし、WHO(世界保健機関)はこの5G陰謀説を完全に否定しています。
ネット上のデマや憶測、根拠のない噂を信じるのは良くありませんので、公的機関等から発表された信憑性のあるデータやガイドライン等といった正しい情報を収集して判断していくことが重要です。
人体への影響について総務省の見解は?
日本の総務省は、5Gの悪影響の噂に対して、どのような見解を持っているのでしょうか。
総務省 電波利用ホームページでは、以下のように述べられています。
5G電波には細胞の遺伝子を傷つける作用はなく、人体が非常に強い電波にさらされた場合、神経や筋の活動に影響を与える「刺激作用」や人体の体温を高める「熱作用」が起こることが分かっております。
しかし、これまで長年に渡る研究の蓄積により、人体に影響を及ぼす電波の強さの度合いが分かっており、それに基づき、安全基準である「電波防護指針」を策定しています。
この基準を超えないようにガイドラインを設けた上で規制を行なっている為、安全に利用できるということが総務省の見解となります。
要するに日本は基準に沿った上での使用範囲内であれば、5Gによる人体の健康被害は認めないということになります。
人体の影響についてWHOの見解は?
WHO(世界保険機関)は、ホームページにて「第5世代モバイルネットワーク(5G)と健康」という記事で見解を記載しています。
5Gからの潜在的健康の影響は?という問いに対し、
5Gに用いられる周波数で実施された研究は現段階では極少数です。現在の技術から生じる無周波ばく露レベルでは、人体にとって無視し得る程度の温度上昇しかしません。
高周波である程、身体組織への浸透度が浅くなり、エネルギー吸収は身体の表面(皮膚や眼)に限定されます。
ばく露全体が国際的なガイドライン以下に留まる限り、公衆衛生に対する結果が生じられるとは考えられません。
という見解を示しています。
WHOとしてもガイドラインを超えない限りは問題ないという意見だということが分かりました。
また、WHOは2022年までに「5Gを含む無線周波数範囲全体をカバーする無線周波へのばく露からの健康リスク評価」の実施結果を発表予定だということなので、今後の動向にも注目です。
結論5Gは人体に悪影響を及ぼすのか
結論として、5Gによる健康被害については現段階では明確な解答を得られていない状態となります。
今まで使用をしたことのない電磁波にもなる為、実際に前例も無い為、科学的根拠は年月が経たないと明確にはならないのでしょう。
世界で見ても、日本のように5Gの利便性を評価し導入を推進している国とそうでない国もあるのが実情です。
WHOや日本の総務省等の公的機関では、5Gの電磁波に関しては、直接的な研究結果は前例が少ないもののガイドラインさえ超えなければ健康被害に関しては問題ないだろうという結果を導き出しているという結果となりました。
私たちにできることは、利便性だけに着目するのではなく、健康被害も含めて5Gの今後の情報に注目していくことだと思います。
日本は5G推進側ということもあり、現段階では健康被害についての議論等は活発には行なっておりませんが、海外では5Gによる医学論文等の執筆や健康被害に関する議論がなされている国もあります。
視点を変えて、海外から情報収集をしていくこともひとつの手段かもしれませんね。
もし5Gの利用に躊躇するのであれば、危険度合いがはっきりするまでは別の手段で高速な回線を選ぶ必要がありますね。
おすすめは自宅固定の光回線です。